新潟に行ってきた話。楽しかったけど野宿はもう暫くしたくない。

こんにちは。むらーつです。

一週間に一回更新したいといっておきながらこの体たらくである。ほんとこういうところやぞ。今日はちょっと前の乃木坂のライブを観に新潟に行った際の備忘録。乱文。

今月の頭、乃木坂46「真夏の全国ツアー2017」の最終公演を観に新潟へ行ってきた。推している北野日奈子が体調不良で欠席していたのは残念だったけれど、大園桃子の成長をこの目でみれたのは本当に良かった。乃木坂の中で良くも悪くもアウトローで異質な存在だった大園桃子が、この数ヶ月「乃木坂46」の看板を背負ったことには大きな意味があったように思う。もちろん彼女自身がどう感じているかとか乃木坂の中で何が起きているかといったことはわからないけれど、観ている側としては、この数か月は彼女にとっての一種のイニシエーションだったように感じられて、彼女も間違いなく乃木坂46の一員としてこれからグループを引っ張っていくのだと確信できた。最後に見せた彼女の涙も相まってやけに感動してしまい、胸にずっしりとくる素敵なライブだった。

そんな新潟公演だったのだけど、情けないことにお金がなさ過ぎて、ライブに行くかどうかぎりぎりまで迷っていた。特にライブの直前は本当に窮乏していて、そばとそば湯で1日飢えを凌いだりしていた。北野日奈子の欠席が決まっていたこともあって、今回は見送ってもいいかなという気に傾きかけていたのだけど、万理華先生の卒業発表があり、これはなんとしても行かなければ勿体ないと、一週間前になってようやく行く決心がついた次第である。

とはいえ金欠なのは依然変わらないわけで、いろいろ切り詰めた結果かなりタフな旅になってしまった。特に移動手段と泊まる場所の問題が大きかった。普通貧乏学生の旅とくれば深夜バスが定跡なのだろうけど、さすがに1週間前にもなると予約も埋まっていて、結局在来線で10時間ほどかけて新潟に行くことになってしまった。泊まることに関してはホテル代はおろかネカフェ代も惜しく、「野宿でいいじゃん(笑)」と適当に考えていたのだけどもう少し時期を考えるべきであった。真夏の全国ツアーと言えどなんだかんだ10月である。米の収穫も終わろうかという時期に外で連泊するのは思っている以上に体力と精神力が削られる。とにかく寒く、じっとしていることが苦痛だった。野宿するならちゃんとした防寒対策は必要。寒さを甘く見ないほうがいい。とまあ野宿は散々だったが、逆にそれ以外はわりかし満足していて、個人的に一番良かったのは、新潟に行く際にちょっと迂回して宇都宮・郡山を経由したこと。おかげで宇都宮に餃子を食べに行くというちょっとしたサブミッションもできたし、郡山から新潟に抜ける磐越西線の素晴らしい車窓に巡り合えた。

以下時系列で振り返り。

出発したのはライブの前日。東京から大宮を経由して宇都宮に向かう。目的はもちろん餃子。むしろそれしか知らない。宇都宮についたのが10時くらいで、餃子屋さんが開くまで多少時間があったので適当に散策することに。高崎とかよりも全然栄えていて、街並みもうまく整備されているなという印象。レンタサイクルとかあったらうれしかったけど。あともう少し観光するところがあれば金沢に次ぐレベルの観光都市になれそう。実際に駅の近くで観光できそうだったのは二荒山神社と古い教会の二つだけ。どちらもいい感じの雰囲気があってよかったけど、ね。宇都宮までの車中でいい感じの美術館もピックアップしていたのだけど、結局バスの時間が合わず見送ることに。1時間くらい散策してちょうどいい時間になったので目星をつけていた「みんみん」という有名な餃子のお店に向かう。が、開店前の時点ですでに2時間以上の待機列ができており、電車の都合もあってあえなく撤退。駅前のチェーンっぽい餃子で我慢した。ちょっとお高めかなと思ったが十分おいしかったので良しとする。

14時くらいに宇都宮をでて、電車を乗り継ぎ郡山へ。なにかあればみていこうかなとも思ったけど、なんもなさそうだったのでスルー。磐越西線に乗って会津若松へ。この車窓が素晴らしかった。秋の暖かい日差し、ちょうど日が傾きかけていた時間帯、稲の収穫を終えて黄金色に輝く田んぼ、その景色を縁取る雄大な山々。東京にいたら絶対に味わえないスケールで秋を感じて、一気に磐梯のファンになってしまった。とにかくのどかで雄大で、都会性なんて微塵もない。だけどただ粗野な自然があるわけじゃなくて、人の生活感も確実に感じる絶妙なバランスが最高だった。将来引っ越す先として考えておこうと心に刻んでおいた。

途中の広田駅で降りて、乃木坂46の18枚目シングル「逃げ水」のMVのロケ地となった会津藩校日新館に向かう。歩いて15分くらいだったが、ずっと上り坂で若干辛かった。残念ながら開館時間には間に合わず門の前までしか行けなかったが、大園桃子与田祐希が立ってた場所で写真を撮ってきた。次の電車まで相当時間があったので少し遠回りして田園地帯を抜けながら広田駅に戻って再び磐越西線に乗って会津若松駅へ。

会津若松についたころにはもう7時くらいになっていた気がする。会津若松から新潟へ抜ける際の車窓も素晴らしいという情報を聞いていたので、この日は会津若松に泊まって翌朝新潟へ向かうことにした。始発まで11時間ほど会津若松で時間をつぶすことになる。結構な観光地だと思っていたのだけど、予想以上に寂れていたのは想定外だった。駅前を離れると街灯もまばらで、もう閉まっている店が大半だった。とりあえず暇だったので白鶴城へ。歩いて20分くらいかかった気がする。城に着いたはいいものの城内も大半の街灯が消されていて城の中で迷ってしまった。天守閣は綺麗にライトアップされていたのだけど、スマホのライトを点けないと足下が見えないほど周辺が暗くてなんだかなぁという感じ。時間をつぶすために少し遠回りしながら駅前に戻る。結果的に暗いなかひたすら歩くのがかなりつらかったな、と今になって思う。駅前で喜多方ラーメンとかつ丼のセットを食べる。いよいよやることがなくなったので、駅の中の待合室的なところでテレビを見たりして時間をつぶす。23時ころに追い出されたので、駅前の交番近くのベンチで夜を明かすことに。しかし思った以上に寒さがきつく、酒に酔った若者が騒いでいたのもあってなかなか寝れそうにない。幸い明かりはあったので、本を読んで時間をつぶす。ずっと座っているとさすがに寒いので、ちょくちょくコンビニに行ってカップスープを買いに行ったり雑誌を立ち読みさせてもらったりして寒さをしのぐ。ありがとう会津若松セブンイレブン。なんとか夜を明かして始発の磐越西線で新潟を目指す。

早朝の車窓も前日に負けず劣らず素晴らしかった。朝もやに包まれる会津盆地があまりにも美しくて、自分のwalkmanで「世界の車窓から」のテーマソングをかけずにいられなかった。盆地を抜けると山間部に入っていくのだけど、山間部もまた秘境的な趣を漂わせていてよい。朝ご飯がてらに近所のドンキで買ってきたポテチを食べながら新潟まで時間をつぶす。新潟についたのは9時くらいだったか。前日歩きまくったうえ野宿であまり寝られていなかったためかなり疲労がきており、当然風呂にも入っていなかったのでここでスーパー銭湯的なものを探すことに。しかし新潟駅周辺はあまりいいところが見つからず。磐越西線の沿線の「秋葉温泉花水」という温泉の評判がよかったので、来た道を引き返すことになるもののそちらへ向かう。もしかしたら切符を買い直さなければいけなかったのかもしれないが、車内検札もなかったのでそのまま長距離切符でいけた。東新津駅を降りるとすぐ左手に「秋葉温泉花水」が見える。いかにも後発系の温泉で、野宿明けの汚い男が一人で入るのは若干はばかられるような、イタリアンカフェのようなおしゃれな銭湯だった。だが入ってしまえばこっちのもの、中はまさに天国だった。天然温泉、露天風呂、サウナ、水風呂とほしい湯は一通りそろっていて、瞑想風呂なる湯船もあってかなり満足。泉質について詳しいことはわからないが、若干の油臭があったか。とにかく最高だった。昼寝できるスペースもあって、地元のスーパー銭湯と殆ど変わらない施設の充実度。また来たいな。

新潟駅に戻って、昼食に名物?のイタリアンを食べる。若干べちゃべちゃしていてあまり口に合わず。確かに安いけども家で作れそうな感じ。信濃川沿いのやすらぎ堤で、被を浴びながら昼寝。Apple MusicのChill Mixで流れてきた水曜日のカンパネラ「ユニコ」が絶妙にマッチして気持ちよかった。開場時間までのんびりし、朱鷺メッセへ。ライブの感想は大体先に書いた通りなので省略。とにかく大園桃子尊い

ライブ後、適当に行列を作っている蕎麦屋に並びへぎそばを食す。普通においしいそばでした。前日の反省を活かしネットカフェに泊まろうとするも満席。まあライブ後だし考えることはみな同じか。仕方なく再びやすらぎ堤に戻り野宿。まあもうしばらく野宿したくないなって思える辛さでした。帰りは新潟からひたすら東京へ南下するだけ。せっかくなら弥彦神社とか行けばよかったな。

 結局ニ泊三日で交通費含めて一万五千円に出費を抑えられたので満足。それなりに観光もできたし、温泉にも入れたし。時間さえあれば長距離切符でのんびり旅行というのも悪くないな、と気付けたのが最大の発見かもしれない。来年の秋もこんな感じでののんびりしたいものです。